分数の割り算のとき、分子・分母をひっくり返して、掛け算を行いますが、どうしてでしょう?もともとの割り算の意味を考えてみれば、納得できるかも?

例1.みかんが8個あります。4人で分けると一人あたり何個になりますか?

解答 8÷4=2  答. 2個

例2.みかんが8個あります。2個ずつ袋に入れると、何袋作ることができますか?

解答 8÷2=4  答. 4つ

例3.箱の中に20個のみかんが入っています。いま、箱から4個取り出して袋に入れました。最初の箱の中のみかんを全体と考えたとき、袋の中のみかんの割合はいくらですか?

解答  

4割る20    

答. 2割 

例4. 4:20の比の値は、いくらですか?

解答  

4対20    

答.  5分の1

例1は、掛け算に直すと、

8個 = 2個 ✕  4人 

となり、2個を求めるための割り算で、等分除と言われます。

次に、例2は、4人を求めるための割り算で、包含除と言われます。

例3は、割合で、例4は、比の値です。分数は、割合や比の値を表現するときによく使われます。

では、次の式は、何を表しているのでしょうか?

4割る3分の2

個数で考えると解かり難いので、ジュースの量で考えてみます。

コップ1杯のジュースの量を1と考えると、4は、コップ4杯分のジュースの量となります。それを、コップ3分の2杯分のジュースが何人分取れるのかを考えるというわけです。

このままでは、分けにくいので、コップ1杯のジュースを3分の1杯ずつに予め分けておきます。そうすると、3分の1杯分のジュースが入ったコップが、12個のコップに分けることができます。これを、2個ずつに分ければいいので、6人分取れることがわかります。

これを式に直すと、

4×3= 12

12÷2=6

つまり、  

4×3÷2=6

4掛ける2分の3イコール6

これで、 

4割る3分の2イコール4掛ける2分の3  

となることがわかります。